猩々矮鶏とは(審査標準)

全日本チャボ保存協会制定

「天然記念物チャボ審査標準」に掲載

(昭和15年)

猩々矮鶏

(失格)脛の黄色以外ののもの。白色或いは灰色の羽毛のあるもの。

  • 冠、顔、肉髯、耳朶は鮮赤色。
  • 嘴、脛、趾は黄色。
  • 眼は赤色。
  • 羽装は頭、頸は金属性光沢を有する赤燈色。
  • 背、翼肩、覆翼羽、鞍羽は赤燈色(雄は金属性光沢を有す。メスは淡い)
  • 胸、腹は赤燈色(雄は淡い)
  • 主翼羽は黒色にして下端赤燈色。副翼羽は内面黒色にして広き赤燈色の縁あり、外羽面は赤燈色。
  • 翼を畳めば表面に黒色部現れず。
  • 主尾羽は黒色。
  • 謡羽、小謡羽(雄は主尾羽の最頂二対)及び覆尾羽は黒色にして赤燈色の覆輪を有す。
  • 根色は淡赤燈色。
  • 初生雛羽色 淡赤燈色

 

 


猩々色とは

色の名前で読み解く日本史(中江克己著、青春出版社)によれば、「緋色の一種に『猩々緋』とよばれる非常に濃く、鮮やかな赤色がある。この『猩々緋』は、能の赤毛装束のイメージからの色名ともいわれる。(中略)江戸初期にできたのではないか、と考えられているが、その色で染められた染織品は桃山時代、南蛮船で運ばれてきた。」とあり、矮鶏そのものの成立とともにいかにも江戸文化によって育まれてきた羽色ということができます。

翼羽の羽軸が褐色である

全身はほぼ赤栗色と赤燈色であるほかに、見えない部分である羽軸も着色していることが重要です。